ラオス
ラオスの森林と農業プログラム
〜自然と共にある村人のくらしを守ります〜
現状・背景

川で夕食の小魚を穫る女性たち
ラオスは森林をはじめとした豊かな自然資源を有する国です。
人口の約8割が農村に住み、主に米を作り、その他きのこや木の実、小動物などの食材、
薬草、建材など生活に必要なものを森の恵みから得て、あまりお金のいらない
自給自足に近い生活をしてきました。
その一方で、ラオス政府は2020年までに最貧国から脱却しようと 巨大ダムを作って
近隣国に電力を販売したり、森林を切り開いて外国からゴムやユーカリのプランテーション企業を
誘致したり、鉱山開発や工業団地の造成など大規模な経済開発に力を注いでいます。
特に活動対象地域であるサワナケート県は中央にタイとベトナムを結ぶ東西回廊(国道9号線)が通り
、海外企業による開発が著しく拡大している地域です。
しかしこれらの開発により、これまで村人が守りながら利用してきた森が失われる問題が起こっています。
食料や収入源を森から得て生活してきた人々は大きな変化に直面しています。
プログラムの内容
日本国際ボランティアセンター(JVC)は過去15年にわたって、ラオス カムアン県で、森林保全と持続的農業
を柱とした 農村開発活動を展開してきました。その経験を活かし、2009年度よりサワナケート県に現場を
移し活動を継続しており、地球の木ではカムアン県での活動に引き続き、このプログラムに資金の援助を行っています。
特に現在、JVCの活動対象の村では、外国企業による「ゴム植林」の増大が、村人の暮らしを脅かす問題と
なっています。
このような状況のなか、住民の合意のない不当な開発から森林や村人のくらしが守られ、さらに安定的に
食料が確保できるよう、人々が自ら力をつけることを(エンパワメント)をめざして活動しています。
地球の木では、会員をはじめ多くの方々にこの支援地の抱える問題を伝えることが、地球の木の最大の役割で
あると考えています。さらにそれらを伝えることで現在の私たちの暮らし方を考え直すきっかけにしていきたいと考えています。
JVCの活動の具体的内容は以下のとおりです。 JVC ラオスでの活動
森林保全活動
1. 参加型土地利用計画(PLUP)
の実施およびそのための環境づくり

GPSと衛星画像を利用した村人の地図作り
2010年のラオス政府の新しい土地区分政策「参加型土地使用計画(Participatory Land Use Planning)」
では、村人がこれまで慣習的に利用してきた森林・土地を「村の共有林」として正式に登録できるよう
になっています。JVCでは、この正式登録にむけて、森の利用区分や商業植林の実態などを記した正確な地図の作成や、
隣接する村との境界線問題の解決などを支援しています。
正式に登録されれば、今まであいまいだった村人の利用権が法的にも認められ、外国企業などによる不当な土地の取得を防ぐことができます。
2.法的権利研修の実施
土地や森の権利に関する法律を絵でわかりやすく説明したカレンダーを作成し村人に配布したり、
ボランティアグループによる人形劇を上演したりすることによって自然資源管理の重要性や権利意識を育てます。
法律を知り意識が変わることで、村人自らが、自分たちの意見表明ができるようになります。
3.自然資源管理への能力向上をめざす
魚の乱獲を防ぐ「魚保護エリア」を設置のための支援をします。 また、小学校での環境教育や、森林ボランテイアを
中心とした村の人材育成にも力を入れています。
持続的農業を通じた生活改善活動

米銀行
1.安定した食料の確保
森の減少という現状の中で、米や野菜を確実に得られるための農業技術の改善はより一層重要な意味を
持ってきています。
米の増収を図るため、苗を1本ずつ間隔をあけて植える幼苗一本植え技術研修や有機肥料研修などを行い、
さらに米が不足する世帯に米を貸し出す米銀行を設置しています。その他家庭菜園、果樹栽培、家畜飼育、
養魚などについても支援しています。
2.衛生的で安定した水の確保
井戸や水源についての情報を収集し、壊れた井戸については補修技術の研修を行い、今後の故障に備えて
村人による修理基金委員会をの設立を支援しています。
現地パートナー
日本国際ボランティアセンター(JVC)
日本国際ボランティアセンター(JVC)は、1980年にインドシナ難民の救援を機に発足し、
アジア・中東・アフリカの10の国・地域で支援活動を行っている国際協力NGOです。
急激な変化にさらされている農村でその地に生きる人々が地域の資源や知恵を活かして暮らしを改善できるよう、研修など学ぶ機会を提供しています。
地球の木はJVCの「足りないものをあげるのではなく、つくる方法を一緒に考える。」という姿勢に共感し、設立以来JVCを通した支援を続けています。
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