ネパール
幸せ分かち合いムーブメント
〜教育の現場から幸せにつながる地域づくりをめざします〜
現状・背景

教師となった元奨学生
ネパールは、専制政治から民主化運動を経て2008年に新しい民主共和国が誕生しました。
しかし、依然として多くの国民が貧困から抜け出ることができません。
多くの開発援助は、ネパールの人びとのエンパワメントや社会の変革にはつながっていません。
少数民族や低カースト、若者、女性が地域社会に参加し、
様々な決定にかかわることがよりよい社会作りに重要となります。
幸せ分かち合いムーブメントの支援プログラムの内容
少数民族のエンパワメントには、高等教育を受ける若者が増えることが重要となります。
カトマンズの東、カブレ郡マンガルタール村の公立高校を拠点に、教育の充実、
若者の人材育成などのプログラムを進めています。その内容は外部者が決めるのではなく、
村人が主体となり、支援する側とされる側が「幸せを分かち合いながら」実施し、
「幸せ」を開発の指針としていることが特徴です。真の参加型のあり方を探求し広めるため、
マンガルタール村をそのモデルとし、他の地域へも広げていくことを目指しています。

村に高校ができ、 多くの女子生徒が通えるようになった
- 奨学金
高校2,3年への進学を希望する生徒(女子、少数民族・ダリット(不可触民)を優先)に
奨学金を支給しています。奨学金は授業料と文具に充てられます。
- 高校生ファシリテーターの養成
自分たちの村を知るために、各地区に高校生の担当者を決めています。
担当者は、家を一軒一軒まわって話を聞いて、地区の状況を把握し、地区と学校を結びます。
まつりやできごと・事件などを報告します。
- 図書室充実
図書の寄附を国内外から募ることや、図書室担当教師のトレーニングを行います。
図書室は、生徒たちの学習意欲を高めることに役立っています。
- ニュースレター(ロシラハール)発行・・700部
意見を発表する場があることで書くことの意欲を高め、生徒や教師、
地域の人たちの大きなエンパワメントになっています。
幸せ分かち合いの考え方を村の内外に広めることもねらいです。

立派ながぼちゃができました
- 貧困家庭の収入創出プログラム
対象となる貧困家庭は、無利息の融資を受け、生活向上と教育費のための野菜栽培や
かごづくりを行います。
融資されたお金は回収され、必要とする他の村人たちに運用されます。
- 学校教師給与サポート
教育への関心が高まって学校へ行く生徒が増えた反面、小学校の教師が不足しています。
卒業した奨学生など、地元の若者が小学校の教師になれるよう、
給料をサポートし指導法のアドバイスも行っています。
- 交流
毎年、支援地マンガルタール村を訪れるスタディツアーを行っています。
現地パートナー
SAGUN
1991年に設立されたネパールのNGOで、そのメンバーは、さまざまな分野の専門家や社会活動家で
構成されています。社会全体との調和を計り、協力関係を構築することによって、
貧困・人権侵害・差別・環境破壊などの問題を解決する取り組みが特徴です。
カマル・フヤル(Kamal Phuyal)さん
SAGUNの事務局長であるカマルさんは、ネパール各地でNGOや国際機関、
政府機関の仕事をしている参加型開発ファシリテーターです。
「開発とは幸せを分かち合うこと」をモットーとし、持続可能な開発のためには、
そこに住む人々の参加が必須で、最終的には彼らが主導権を持つことが必要であると考えます。
PRA(主体的参加型農村調査法)などの参加型アプローチを学び、
1990年以来、ネパールの農村で実践してきました。現在ではネパールだけでなく、
国際的に最も優れた農村開発ワーカーのひとりとして日本や外国でも活躍中です。
サルバジット・ラマ(Sarbajit Lama)さん
SAGUNのプログラム・コーディネーター。サルバジットさんはタマン族なので、
村で必要な時は、ユーモアたっぷりにタマン語で語りかけ、村の人たちに確固たる信頼を得ています。
山あり谷ありの起伏の激しい村の中を歩き回り、それぞれの担当者と連絡を取り合ってプログラムを進めていて、
村の人たちからは、「図書室の先生」と呼ばれています。
専門は教育。国内の教育ネットワークにも所属。若い教師たちに与えるアドバイスも的確です。
特技は笛の演奏と本格的モモ(ネパールのギョウザ)作り。
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